チェンジ小池都政 「反自民」見る影なし

 2016年の東京都知事選で「反自民」を掲げて就任した小池百合子知事。今や選挙で自民党候補を公然と応援し、都政では自民党に支えられ、「反自民」は見る影もありません。20日告示の都知事選(7月7日投開票)で蓮舫都知事を誕生させ、自民党政治を支える小池都政をチェンジすることが必要です。(東京都・川井亮)

 4日に行われた知事選前最後の都議会代表質問。自民党の発地易隆都議は「東京が進むべき将来に向けて数々の政策に取り組んできた」「数多くの政策の種まきに、ともに取り組んできた」と小池都政を持ち上げ、「今後の都政運営に向けた決意」を促しました。

 小池知事は自民党衆院議員だった16年、同党都連の推薦を受けずに知事選に立候補。都連を「ブラックボックス」と批判していました。

 自民党も、小池知事の就任直後は「知事の側にこそ、都議会や都民に見えずに意思決定が行われるブラックボックスがある」(16年10月の代表質問)などと非難していました。しかし、20年度以降は毎年の一般会計当初予算案に賛成したのをはじめ、ほぼ全ての知事提出議案に賛成し、与党化しています。

「二人三脚」加速

 自民党ぐるみの裏金問題が浮上する中、自民党と小池知事の「二人三脚」ぶりが加速しました。

 昨年12月に行われた江東区長選や、今年1月の八王子市長選では小池知事と自民党が相乗りし、窮地の自民党を助けました。

 4月の衆院東京15区補選では自民党が不戦敗に追い込まれた中、小池知事は自身が擁立した都民ファースト系候補に自民票を取り込む動きを展開しました。

 会見で「自民党については個々の方々、関連団体も含めて連携を深めていく」(4月12日)と発言。終盤の23日には自民党都連の会合に出席し、「都政のさまざまな課題について意見交換した。(都と自民都連が)連携していくことが必要だ」と述べました。

公然と自民応援

 踏み込んだのは5月の都議補選(目黒区)です。小池知事は自民党候補への応援を公然と表明。ネット動画で「都議会で活躍してくれることを確信している」と語り、公営掲示板の自民党候補ポスターに小池知事の「応援します」シールが張り出される様子も投稿されました。

 知事は同月24日の会見で「(自民党側から)応援依頼もあり応じた」と明らかにしました。

 自民党は、多数の樹木を伐採し超高層ビルを建設する神宮外苑再開発で「手続きに一切の瑕疵(かし)がないことは明らか。しっかりと前に進めていくべきだ」(昨年12月の代表質問)と小池知事にエール。

 都庁舎などに映像を映し出すプロジェクションマッピングでも「単発的じゃなく継続的に行っていく、粘り強く魅力を伝えていくことが必要」(今年3月の予算特別委員会)と迫るなど推進しています。

 都知事選への立候補を5月27日に表明した蓮舫氏は、今たたかわねばならないのは自民党政治で、「自民党政治の延命に手を貸す小池都政をチェンジする」と強調。反自民党政治、非小池都政に転換する都知事を目指すと表明しています。

(しんぶん赤旗2024年6月12日付より)

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