東京都知事選が告示 現職小池氏との対比鮮明
東京都知事選(7月7日投開票)が20日、告示されました。幅広い市民と野党など「オール東京」の前参院議員・蓮舫氏(56)と、裏金自民党に「二人三脚」で頼り頼られる現職の小池百合子氏(71)との事実上の一騎打ちです。(関連2・3面)
日本共産党、立憲民主党、社民党、生活者ネット、緑の党、新社会党などが蓮舫氏を支援。自民党、公明党、都民ファーストの会、国民民主党が小池氏を支援します。
蓮舫氏は中野区のJR中野駅北口、新宿区のJR新宿駅東南口で街頭演説。集まった人たちがスマートフォンをかざし、演説を終えて手を振る蓮舫氏に「蓮舫」コールが湧きました。
蓮舫氏は「東京は一見、華やかに見えるが、ものすごい速度で格差、暮らしにくさが広がっている。家賃も光熱水費も食料費も交通費も高く、物価高だ」と指摘。「『暮らしより裏金』の劣化した政治を、東京のリーダーとなって変えたい。若い人の暮らしの不安を取り除き、本物の行政改革を担わせてほしい」と訴えました。
「大学を卒業した人の2人に1人が平均310万円の奨学金の借金を背負い、不安定雇用の若者が増えている。私はまず安定雇用をつくり、奨学金負担を減らす施策を都が率先して行う」と表明。公契約条例をつくり、税金で発注する相手企業に労働者の待遇を改善させ、賃上げを進めること、教育・保育・医療・介護など公共サービス労働者の待遇改善を進めること、学校給食の無償化、神宮外苑再開発の見直しなどを公約しました。小池知事が政治資金パーティーを開いていることを批判し、「私は知事として政治資金パーティーを開かない」と明言しました。
蓮舫氏は、都財政が全会計合わせて16兆円だと強調。行政改革で「都の事業全てを『見える化』し、不明瞭な契約があれば正したい。その果実は、ちゅうちょなく子どもや若者に使いたい」と訴えました。
新宿駅東南口では宇都宮健児・江東市民連合共同代表が「都民の声を聴かない、弱者に冷たい小池都政を代え、弱者に寄り添う蓮舫知事を」、野田佳彦元首相は「金権風土の自民党が応援する現知事は、ふさわしくない。蓮舫知事で税金の使い方を正そう」と訴えました。
中野駅北口で訴えを聴いた杉並区の金子森さん(47)は「小池知事は新型コロナでも神宮外苑再開発でも口ばかりだ。生きづらさを抱えて、選挙で政治を変えることに絶望している若者が多い中で、蓮舫さんは『徹底して、若い人たちのために税金を使っていく』と訴えていた。都民のお金を正しく使ってほしい」と語りました。
小池知事は新宿区内の事務所で、支援者数十人を前にあいさつしただけ。「公務に取り組みながらの活動になる」として、街頭演説には立ちませんでした。
知事選には56人が立候補しました。
(「しんぶん赤旗」2024年6月21日付より)