中野区議選 最高裁が決定
昨年4月の東京都中野区議選で日本共産党の、いさ哲郎氏の当選を無効とした都選挙管理委員会の裁決を取り消すよう、いさ氏が求めていた訴訟で、最高裁第2小法廷(岡村和美裁判長)は、都選管の上告を棄却する決定を言い渡しました。決定は裁判官全員一致の意見で、6月26日付。
都選管の裁決を取り消し、いさ氏を当選人と認めた昨年12月の東京高裁判決が確定しました。
区議選では、いさ氏と0・415票差で落選した次点者(参政党)が、いさ氏の当選無効を訴え、都選管は昨年8月、いさ氏への1票を無効とする裁決を出しました。
これに対し東京高裁判決は、投票者の意思を推定すると「投票の記載が候補者の氏名と一致しない投票でも、記載が候補者の氏名の誤記と認められる限りは、候補者への投票と認めるべきだ」と判断。
都選管が無効とした「いさしんいち」票について、(1)「いさ」氏や類似の氏の候補者が他におらず、「しんいち」名の候補者がいない(2)いさ氏が選挙ポスターや情報紙で氏(うじ=「いさ」)を大きく表示した―ことを示し、いさ氏への投票と認定。いさ氏の得票数が次点者の得票数を0・415票上回るとして、都選管の裁決を取り消しました。
最高裁決定は都選管の上告について「民事訴訟法で規定された上告理由に当たらない」としました。
いさ氏は決定を受け「応援いただいたみなさん、本当にありがとうございました。引き続き区議として全力で頑張ります」とのコメントを発表しました。
(「しんぶん赤旗」2024年7月2日付より)