外環道陥没 山添議員ら国ただす
東京外環道(東京都練馬区―世田谷区間)地下トンネル建設で陥没した地盤の補修工事を行っている鹿島建設JV(共同企業体)が住民を監視・盗撮していた問題で、日本共産党の山添拓参院議員、原田あきら都議は8日、近隣住民とともに国土交通省、高速道路会社(NEXCO)から聞き取り調査を行いました。平野よしたか衆院東京22区候補、関係区市議も参加しました。
この問題は「しんぶん赤旗」日曜版がスクープしたもの。鹿島JV関係者はインターネットのチャット機能で、公道を歩く住民を盗撮した写真や「○○奥さま窓から河川を覗(のぞ)いています」といった自宅内での動向などを、侮蔑的な言葉も使いながら共有していました。
山添氏らが一連の監視・盗撮行為に対する認識をただしたのに対し、国交省の担当者は「『不適切な表現があった』と鹿島側から聞いている」としただけで、住民の動向を情報共有していた理由について「『監視・盗撮が目的ではなく、現場での安全確保や対応が必要になるかもしれないため』と聞いており、それは当然だ」と鹿島側の言い分を擁護しました。
参加者が「現地では『監視・盗撮と誤解を招く行動を一切取らない事』として『住宅にカメラやスマホを向けない』と掲示している」と示し、「動向を情報共有していたことは是とするのか」とただしましたが、国交省は答えませんでした。
参加者はまた、7月に外環道本線付近の地上で気泡が発生した事実を指摘。国交省は「7月11日に市道の目地で気泡が発生したのを確認した」と事実を認めました。参加者は「外環ホームページなどで公表せず住民にも説明していないのはなぜか」とただしました。
(「しんぶん赤旗」2028年8月10日付より)