在日本大韓民国民団(民団)東京地方本部は関東大震災から101年を迎えた1日、東京都内で「韓国人殉難者追念式」を開きました。式典は駐日韓国大使館などが後援し、約290人が出席。日本共産党から小池晃書記局長・参院議員と和泉なおみ都議が出席し、犠牲者を悼んで献花をしました。
朴喆熙(パク・チョルヒ)駐日韓国大使は、追悼の辞で「震災後の混乱の中で流された根拠のない流言により、多くの韓国人が無実に命を失われた」として「こうした不幸な惨状は二度と繰り返されてはならない」と強調。日韓両国の関係を未来志向的に発展させるために「歴史を謙虚に直視し、省察する勇気が必要だ」と述べ、歴史的な課題の解決に向けた対話を続ける意思を示しました。
民団東京本部の「経過報告」では、大震災の翌日に警保局長が「韓国人が各地に放火」「爆弾を所持」などデマに基づく極秘電報を出し、各地で組織された「自警団」による凄惨な虐殺事件=ジェノサイドが発生したと指摘。日本の多くの市民が歴史的事実の解明に取り組んできた一方、日本政府は「事実関係を把握できる記録が見当たらない」「さらなる調査は考えていない」と説明するなど「犠牲者に対する謝罪や説明責任が果たされているとは言えない」と述べました。
在日韓国人2世のピアニスト、梁(りょう)邦彦さんがステージ上で2曲を演奏しました。
小池氏と和泉氏は式典後、各党の国会議員と朴大使らの昼食会に参加。小池氏が「関東大震災での韓国・朝鮮人虐殺の実態について解明を進めるべき」との考えを示したのに対し、朴大使は「ぜひ超党派で取り組んでいただきたい」と応じました。
(しんぶん赤旗2024年9月2日付より)