報告集会で吉良氏あいさつ
東京外環道(東京都練馬区―世田谷区間、約16キロ)の沿線住民が大深度地下トンネル建設の事業認可の無効確認などを求めた訴訟の第23回口頭弁論が4日、東京地裁(鎌野真敬裁判長)で行われました。
原告の大塚康高さんは、外環道東名ジャンクションのランプ(地上部との接続道路)掘削中にシールドマシン(掘削機)の部材が破損した事故(昨年12月)について、「事業者は『安全上問題がない』とするが、破損したのは、地山からシールドマシン内への地下水・土砂の流入を防ぐ安全上重要な構成部材だ。事業者は破損の詳細な理由も説明せず、再発防止対策も示していない」と指摘。「事業者は陥没事故を起こした過去に学ぼうとしない姿勢で、住宅の下にトンネルを掘る危険な事業を担う意思と能力が欠けている」と批判しました。
原告側はまた、国・事業者側の「地盤の緩みはトンネル直上でしか起きていない」「大深度地下の利用には、住民への補償は不要」との主張に反論しました。
原告住民らは弁論後、報告集会を開きました。日本共産党の吉良よし子参院議員が「外環道でもリニア新幹線でも、大深度地下工事で地上に影響が起きていることは明らかだ。外環道工事を中止させるため、みなさんと力を合わせ頑張る」と連帯あいさつしました。
次回弁論は12月10日に行う予定です。
(「しんぶん赤旗」2024年9月5日付より)