日本共産党は7月15日に党創立102周年を迎えました

田村委員長が「共産主義と自由」講演

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党勢前進への転換、社会主義・共産主義への変革へ
学び語りあうことに大きな気持ちで挑戦しよう

田村智子委員長の講演を聞く学習会参加者=14日、東京都豊島区

 日本共産党の田村智子委員長は14日、都内で開かれた党東京都委員会主催の地方議員・候補者学習会で「共産主義と自由」について講演しました。

 冒頭、田村氏は「『共産主義と自由』を学び、語りあう大運動」の先頭に立つ決意で今回の講演に臨んだと述べました。そのうえで、党がなぜ「『共産主義と自由』を学び、語りあう大運動」を戦略的課題と位置づけているかについて、「共産主義と自由」が「党建設の歴史的教訓と大局的展望と深く結びついている。党勢の後退から前進への転換のカギがここにあるからだ」と強調しました。

 田村氏は、「社会主義・共産主義には自由がない」といったマイナスイメージをいかにプラスに転じるか、マルクス・エンゲルスが生涯をかけて追い求めた「人間の自由」をいかに分かりやすく国民に伝えるかという立場から第29回党大会決定は、綱領のめざす未来社会を「『人間の自由』があらゆる意味で豊かに保障され開花する社会」「『人間の自由』こそ社会主義・共産主義の目的であり、最大の特質である」(決議4章)と特徴づけ、その魅力を三つの角度から明らかにしたと指摘。「綱領路線の発展に道を開く新しい解明」であり、この理論的突破の歴史的な意義を強調しました。

 そのうえで、「大会決議の文章はテーゼ(命題)であり、そのままでは国民に伝えることは困難。いかにわかりやすく語るかに挑戦しているのが『Q&A共産主義と自由』だ。大会決定を学びわがものとするうえでも全党が学習して、語ることに挑戦することをよびかけたい」と述べました。

 さらに田村氏は、『Q&A共産主義と自由』や、『前衛』9月号に掲載された志位和夫議長の講義「『自由な時間』と未来社会論」など、党大会後も現在進行形で理論を発展させていると紹介。「人間の自由、自由な時間が、若い世代の中で驚くような共感を持って受け止められている」と語り、党勢拡大だけでなく、社会主義・共産主義への変革を目指す点でも戦略的課題として位置づけたと報告しました。

 田村氏は未来社会の展望を特徴づけた三つの角度=「『利潤第一主義』からの自由」「人間の自由で全面的な発展」「発達した資本主義国の巨大な可能性」―に沿って話を進めました。この中で、今の日本では働く人が8時間労働に換算すると4時間18分が奪われた時間で、必要労働時間は3時間42分との推計について、街頭での対話も紹介し、ユートピアではなく、多くの人の希望になると言及。育児を経験した自身の体験に引きつけ、8時間労働では、仕事のほかは育児、家事、睡眠となり、自由な時間がないと指摘し「いかに自由な時間が搾取されているか可視化することは、育児や介護を担いながらも働くことができる希望やロマンを広げるものになる」と述べました。

 また田村氏は「発達した資本主義国から社会主義に進んだ例はまだない、日本に大きな可能性がある」との大会決定の規定に関連し、志位議長の欧州訪問にふれ、発達した資本主義国との理論交流が始まっていると紹介。「発達した資本主義国での理論的な交流、発達した資本主義国で社会主義に進んでいこうという連帯が始まったことは大切」と述べました。

 最後に田村氏は「共産主義と自由を学び、それぞれの言葉で語り合う中で理論を自らのものとして深め、さらに発展させるということができる。そういった大きな気持ちで、みんなで挑戦しよう」と呼びかけました。

(「しんぶん赤旗」2024年9月15日付より)

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