物価高から生活守れ

都議会開会日行動

 7月の東京都知事選後、最初の定例会となる都議会第3回定例会が開会した18日、都民要求実現全都連絡会、東京社会保障推進協議会、東京地方労働組合評議会は都庁前行動に取り組み、約130人が「物価高から生活と営業を守れ」と声を上げました。

 東京地評の矢吹義則議長が主催者あいさつし「物価高騰に都民が苦しみ、非正規労働者の処遇改善も待ったなし。都が目を向けるべきは医療・介護・保育、貧困対策、中小業者の切実な声を都財政で支えること。憲法を暮らしに生かす都政にするため共同を広げよう。自民党政治を首都東京から変えるため奮闘しよう」と訴えました。

 各団体の代表が訴え。東京都生活と健康を守る会連合会の阿久津豊事務局長は「物価高騰で生活にいくらかかるか分からない。夏にエアコンを買えなかったり、電気代が心配でエアコンをつけなかったりして、熱中症で亡くなった人が多い。命を削って節約している人がいる。命と暮らしを守る都政に変えよう」と語りました。

 日本共産党の、とや英津子都議が連帯あいさつし、「都知事選後、最初の議会で、10カ月後の都議選へ向けた本格的論戦の定例会。都民運動が小池百合子知事を追い詰め、非正規雇用の処遇改善、大学生の奨学金創設などを公約させた。共産党都議団19人で力を合わせ、公約具体化を迫る。一方、関東大震災の朝鮮人虐殺への追悼文を送らない問題、神宮外苑再開発の推進には転換を求めていく」と語りました。

危機感あおり 大型開発推進─小池知事所信表明

 7月の東京都知事選後初の定例会となる都議会第3回定例会が18日開会し(10月4日まで)、小池百合子知事は所信表明で「世界の動きはこれまでの経験や常識をはるかに超えている。今までのような感覚で物事を考え進めていては、もはや暮らしは守り抜けない」と危機感をあおり、大型開発を推進する姿勢を示しました。

 小池知事は「東京を世界で一番の都市にするためには、人が輝き続けられる未来に向けた取り組みが欠かせない。子どもが予測困難な時代をしなやかに生き抜く力を身に付けられる環境こそ根幹」として英語力やデジタル体験など「グローバルな環境で力を発揮する国際人」づくりを挙げましたが、学校現場が求める少人数学級には触れず。不登校の小中学生が過去最多を更新しているとして、チャレンジスクールを開校するとした一方、都立高校夜間定時制7校の廃止には言及しませんでした。

 知事はまた、「一分一秒を争う厳しい国際競争を勝ち抜く」として、ベイエリア(臨海部)で民間開発を誘導してきたと発言。臨海副都心に世界最大級の噴水を造るとしました。

(「しんぶん赤旗」2024年9月19日付より)

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