外苑再開発 環境犠牲の本質不変

吉良・坂井氏ら 事業者に聞き取り

JSCから聞き取りをおこなう参加者。前列左から、原純子都議、吉良よし子参院議員、坂井和歌子吉良・山添事務所長、原田あきら都議、尾崎あや子都議。

 日本共産党の吉良よし子参院議員、坂井和歌子衆院東京比例候補、尾崎あや子、原田あきら、原純子各都議は17日、神宮外苑再開発で三井不動産や独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)など事業者が9日に示した樹木保全の「見直し」案をめぐり、スポーツ庁とJSCの担当者から聞き取りを行いました。再開発の中止を求める市民運動の関係者も参加しました。

 聞き取りでは、市民運動に取り組む人たちが「見直し案には樹木保全や秩父宮ラグビー場、神宮球場の設計変更の具体的な計画が全くなく、高層ビルと大規模施設のために環境が犠牲になる本質は変わらない」「ラグビー場は現在地で改修すれば、建国記念文庫の森などの伐採は不要」と指摘しました。

 JSC側は「ラグビー場の施設計画の詳細は、PFI事業者が検討を進めている」と説明。参加者が「保全策は今回公表の内容から、さらに変わるのか」とただすと「変わり得る」と認めました。

 JSC側は今後の手続きについて「見直しした変更届を都の環境影響評価審議会に報告する」と回答。事業計画についても「変更の必要がある」と認めました。事業者間でビルの床面積などを調整する権利変換計画について「これから作る段階」としましたが、公表は拒みました。

 参加者は、事業者が「ラグビー場は築76年で建て替えが必要」としていることについて、「スタンドは築40年前後だ」と指摘し訂正を要求。JSC側は「修正を検討する」と答えました。

 参加者は「事業者は28日に住民説明会を開くとしているが、対象を限るのではなく、広く都民が参加できるようにすべきだ」と批判しました。

 吉良氏らは「計画は到底容認できない。住民とのコミュニケーションもきちんと図るべきだ」と求めました。

(「しんぶん赤旗」2024年9月19日付より)

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