都立7校 存続求め緊急集会
困難抱える子 支えているのに…
東京都教育委員会が都立高校夜間定時制7校の廃止案を打ち出した問題で、7校の存続を求める緊急集会が5日、豊島区で開かれました。各校の廃校に反対する会などが主催しました。
経過を報告した「立川高校定時制の廃校に反対する会」の河合美喜夫さんは、都教委が2016年に夜間定時制4校の廃止計画を示したのに対し、廃止反対の署名運動や文化人の共同声明が広がったと紹介。「都教委が今回『困難を抱える生徒を支援する』との計画で夜間定時制7校の廃止を打ち出したのは、全く理屈が立たない。夜間定時制こそ充実すべきだ」と語りました。
元夜間定時制教員の多賀哲弥さんが「都教委は『生徒数の減少』を定時制廃止の理由に挙げるが、夜間定時制は少人数だからこそ授業も、先生と生徒の関係も充実できる。困難を抱える生徒がいる限り、夜間定時制の必要性はなくならない。都教委は役割を見直すべきだ」とのべました。
参加者が相次いで発言。夜間定時制を卒業した男性は「定時制は先生と生徒の距離感も近く、アルバイトを始めた子を先生がフォローすることもあり、自分も働けるようになった。定時制はなくすべきではない」と訴えました。
別の定時制卒業生も「自分が授業に出られなかった時も、職員室で先生とコミュニケーションする中で、授業にもアルバイトにも出られるようになった」と語りました。
日本共産党都議団も出席し、斉藤まりこ都議が都議会での論戦を紹介。「少人数教育や、身近な距離に学校があることなど、定時制の役割は都教委自身の調査でも明らか。夜間定時制をなくすなという声を大きく広げたい」と表明しました。
(「しんぶん赤旗」2024年10月7日付より)