田村委員長、解散第一声 東京・新宿
石破茂内閣は9日、衆院を解散し、臨時閣議で衆院選を15日公示、27日投開票の日程で行うことを決めました。日本共産党は国会議員団総会を開き、田村智子委員長が「論戦を回避し党利党略で解散した」「裏金隠しの解散だ」と石破首相の対応を厳しく批判し、「心ひとつに必ず日本共産党の躍進を勝ち取ろう」と総選挙での勝利を訴えました。衆院解散を受け、日本共産党は9日夕、全国各地で宣伝行動を開始。田村委員長は新宿駅南口で、志位和夫議長は川崎市溝の口駅前でそれぞれマイクを握り、「党の躍進で石破政権に厳しい審判を下そう」と多くの有権者によびかけました。議員団総会では、今国会を最後に勇退する穀田恵二、笠井亮両衆院議員がそれぞれあいさつ。小選挙区沖縄1区候補の赤嶺政賢衆院議員が「どんなことがあっても必ず勝利します」とオール沖縄の議席死守に向け決意を述べました。
東京・新宿駅南口での解散第一声は、通りがかりの人からも注目を集め、田村氏が「私たちは総選挙を迎えうちます」「比例は日本共産党の支持を広げに広げ、くらしの願いを実現する共産党を大きく伸ばしてください」と訴えると、聴衆から大きな拍手が起こりました。衆院比例東京ブロックの宮本徹(前衆院議員・東京20区重複)、谷川智行(同4区重複)、坂井和歌子、伊藤和子の各候補、小選挙区の17人の候補が勢ぞろいし、マイクを握りました。
田村氏は、わずか9日間の会期で衆院を解散させた石破茂首相を「出発点から党利党略だ。論戦から逃げた」と批判しました。
裏金問題では「しんぶん赤旗」日曜版が新たにスクープを出し、石破派の裏金疑惑を報じたことを紹介。にもかかわらず石破氏は、自身の疑惑や、裏金問題が大政治犯罪だと国会審議で追及されても、「まともに答えられなかった」と述べ「この腐った政治を追及する共産党の議席を伸ばしていただければ、さらに追及ができる」と強調しました。
経済・くらしの問題で田村氏は、暮らし応援の政治への改革を具体的に提案しているのが日本共産党だとして、最低賃金1500円の実現を訴え。「やるべきは、ため込んだ大企業の内部留保を中小企業に回して、最低賃金引き上げができる状況をつくることだ」と指摘。「この仕事を日本共産党にぜひやらせてください」と呼びかけました。
さらに、労働時間の短縮について、党が提案している「自由時間拡大推進法案」を紹介。▽1日7時間、週35時間制、▽残業規制を強め「サービス残業」を根絶する―など政策パッケージで提案していると語りました。その上で、「共産党を伸ばしていただいて、暮らしを応援し、人間らしい働き方を実現させよう」と力を込めました。
(「しんぶん赤旗」2024年10月10日付より)