横田基地から漏出のPFAS 回収されず

濃度 米基準の405倍

現場は住宅密集地

 発がん性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)を含む水が8月30日、米軍横田基地(東京都福生市など)から漏れ出た可能性がある問題で、防衛省北関東防衛局は16日、都と基地周辺6市町で構成される連絡協議会に米側から得られた情報を提供しました。

 それによれば、漏出したのはPFASの一種であるPFOSとPFOAで、23年11月の測定値で1リットルあたり1620ナノグラムとしています。国の暫定指針値の32・4倍、米基準値の405倍に達します。

 PFOS、PFOAは基地東側の消火訓練エリアにある貯水池にたまっていたもの。米側は基地の「南西部にある排水口から恐らく施設外へと流れ出た」と認めました。しかし、その排水口は排水系統が地下深く埋設されていることから調査を行っておらず、漏出が起こった当日は台風が発生していたことから、水は回収されなかったとしています。この区域には住宅地が密集しています。

 基地外への漏出の可能性については、米側は今月3日に都などに通知。防衛省は7日、日本共産党の山添拓参院議員、谷川智行、伊藤和子両衆院東京比例候補、青柳有希子都議の聞き取りで明らかにしました。山添氏らは「発生から1カ月以上もたってからの通報は遅すぎる」と批判。基地への立ち入り調査を求めました。

(「しんぶん赤旗」2024年10月19日付より)

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