神宮外苑伐採に着手 森守れ 市民が抗議

吉良議員ら参加

 多数の樹木を伐採し超高層ビルを建設する神宮外苑再開発(東京都新宿区・港区)で28日、多くの市民が「伐採反対」「市民、専門家の声を無視するな」と抗議する中、三井不動産など事業者が樹木の伐採工事に着手しました。

 再開発計画は、神宮球場と秩父宮ラグビー場の位置を入れ替えて建て替え、超高層ビル3棟を建設するもの。ユネスコ諮問機関イコモスが遺産危機警告を発し、国連人権理事会報告書が「公開協議が不十分」と指摘するなど国内外の批判が高まっていました。事業者は9月に「見直し」案を示し、都も追認しましたが、大規模施設中心で樹木や環境を犠牲にする本質は変わっていません。

 抗議行動には緊急の呼びかけを受け数十人が参加。「守ろう神宮の森」と書いた幕を掲げた新宿区の女性(71)は「居ても立ってもいられない気持ちで来た。外苑の森は市民みんなの財産で、癒しの土地。高層ビルで金もうけにしてはならない」と話しました。

 午後に入り事業者が樹木の伐採を始めると、抗議行動の参加者は「高層ビルはいらない」「市民、専門家と対話して」と声を上げました。

 日本共産党の吉良よし子参院議員、里吉ゆみ、原純子両都議が参加。吉良氏は「総選挙で『利権まみれの政治を変えよう』という市民の声が示された。その最中に、対話もなく強行するのは民主主義を踏みにじるもの。国会でも引き続き取り上げていく」と語りました。

(しんぶん赤旗2024年10月29日付より)

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