激動の時代、ともに戦おう田村氏 都議選、参院選躍進へ訴え

 日本共産党の田村智子委員長・衆院議員は4日、来年夏の都議選、参院選に向けて、衆院選を東京ブロック比例候補としてたたかった谷川智行氏とともに、立川、池袋、錦糸町と都内3カ所の駅前をめぐり、街頭で訴えました。自民公明が衆議院の過半数を失ったもと、国民の声で政治を動かす時代に、と呼びかけました。

 立川駅前の演説で田村氏は、「総選挙では、小選挙区で沖縄1区の赤嶺政賢さんの議席を勝ち取ったが、全国の比例代表では大切な現職の議席を失う結果となった。委員長としての責任を痛感している。新たな試みにも挑戦しながら、来年の都議選、参院選で必ず前進させる力をつけていきたい」と語りました。
 同時に、「自民党公明党の歴史的敗北、過半数割れを勝ち取り、(共産党が裏金問題を暴いたことに)『ありがとう共産党、ありがとうしんぶん赤旗』の声があふれる結果となった。自公政権が仮に続いたとしても、政権与党が衆院の過半数を割り、激動の国政、激動の国会の状況が生まれる」として、「国民多数の声の力で、国民の願いにかなう予算や法案を衆院で通すことができ得る、新たな情勢を私たちの手で切り開いた」と強調しました。
 特別国会を前にした立憲民主党の野田佳彦代表との会談内容を紹介し、「各政党が衆院選で掲げた、国民の願いにこたえる公約をめぐる法案を審議し、実現させていきたい」と提起。早期に実現が求められる課題として、①健康保険証の存続②大学の学費値上げのストップ③裏金問題のもととなった企業団体献金の禁止④選択的夫婦別姓、同性婚―を挙げ、「これらにとどまらず、公約の実現のために、多くの皆さんと運動を湧き起こしていきたい」と語りました。
 このうち保険証については、12月に現行の保険証の廃止をする法律が押し通されたもとでも、マイナ保険証によるトラブルが後を絶たず、医療機関では保険証による資格の確認が必要になっていると批判。「少なくとも、廃止の凍結は行うべきだ。運動や署名の力で、健康保険証存続を実現させよう」と提起しました。

運動の力で動かす
 最後に田村氏は、07年の参院選で東京選挙区に自身が挑戦したことについて、「04年の選挙で、日本共産党は東京選挙区での議席を失っており、どうしても勝たないといけない選挙だったが、民主党による『政権交代』の流れが吹き荒れ始めた選挙で、負けてしまった。開票速報で記者に『日本共産党が戦後初めて参院東京選挙区での議席を失った』と聞かれて、『なんと重大なことをしてしまったのか』とつらい思いをした。また、10年の参院選では初当選したが、比例代表で3議席にとどまった」と振り返りました。
 「共産党の議席が少数に追い込まれたなかでも、東日本大震災と福島原発事故のなかで官邸前での原発ゼロの行動に参加するなど、市民のみなさんとの『一点共同』で運動を広げてきた。他の野党にも、そうした共同を呼びかけてきた。それが、13年の参院選、14年の衆院選での共産党躍進につながっていった」と強調。「いま、長きにわたる自民公明政治に、国民がノーを突き付ける大激動の時代を迎えている。国民の声が生きる政治へ、ともにたたかっていこう」と呼びかけました。
 集まった人たちの質問に、田村氏が即席で答えるコーナーも設けられ、「若い人たちに、どう共産党の政策をアピールするのか」「投票率の低さをどうやったら変えられるのか」などの質問に答えました。
 演説を聞いた国立市の80歳代の女性は、「国民の声で緊急に動かすべき課題という話に説得力があった。孫が大学に進み、さらに2人目も来年、進学する。学費の半減、無償化を早く実現してほしい」と話しました。
 立川駅前では清水とし子都議、池袋駅前では米倉春奈都議、錦糸町駅前では大つきかおり都議予定候補が演説しました。

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