政治変える風、起こそう総選挙ボランティアの報告会

 総選挙(10月27日投票)で、日本共産党を応援する市民が集まる場として開かれた「JCP東京ボランティアセンター」の選挙結果報告会が16日、同党本部の多目的ホールで開かれました。センター長を務めた吉良よし子参院議員らが20人余りの参加者とともに、選挙の取り組みを振り返るとともに、来年の参院選、都議選へさらに活動を発展させていこうと話し合いました。

「都議選、参院選へ発展を」
 ボランティアセンターは同党本部の一階に10月12日から26日まで開設されました。市民が自身の都合に合わせて来訪し、ビラの証紙貼りや、ビラ配布、電話かけなどの活動に取り組んだほか、各地の街頭演説会場にもビラ配布やプラスター(看板)を掲げるなどのボランティアを受け付けるブースを設けました。
 報告会では、比例東京ブロックの候補者だった、坂井和歌子さんがあいさつ。「候補者は、応援する姿を具体的に示してくれる人たちの存在に、本当に励まされる。行動を起こしてくれた皆さんに、心から感謝したいし、それだけに、期待に応えられず議席を減らしてしまったことにおわびしたい」と感謝とおわびを述べました。
 坂井さんは、事前に寄せられた「共産党への一般的なイメージにどう対策をとったのか」などの質問に、「共産主義への誤解や偏見に対し、候補者として演説でどう語るか、集団で議論もしてもらいながら工夫した。何よりも自由を大事にするのが共産党だということを訴えて、党内では反響が多く励みになったが、街頭で幅広い人に共感を得るという点では、まだまだだと感じた」など、候補者としての実感や自身の試行錯誤も交えて答ました。

日常的な取り組みで
 ボランティアセンター事務局長の大田朝子さんが、センターの取り組みを報告しました。
 「比例代表で共産党への投票を呼びかけるためのボランティアセンターを設置するのは、初めての取り組みだった。延べ500人を超える人に駆けつけてもらい、80人以上が選挙ボランティアは初めてという人だった」と紹介。「ボランティアに取り組んだ理由として、企業団体献金や政党助成金を受け取らない共産党への信頼や、『改憲を止めたい』、『国会質問をテレビやSNSで見て、良いと思う議員はいつも共産党だった』『共産党の質問時間を増やしたい』などの声が寄せられた」と振り返りました。
 選挙期間中に取り組んだこととして、▽証紙貼り2万枚、ビラを折る作業は4万枚、ポスティングは5万枚を終えることができた▽地域の組織でビラがまけない場所に、地図を渡して配布に行ってもらう取り組みに挑戦した▽街頭宣伝でのブースやスタンディングは延べ14回で、240人が協力してくれ、共産党の存在を街頭で示すことができた▽電話かけや街頭でのシール投票による対話が、有権者の雰囲気をつかむうえで大きな力になった▽ネット・SNSでの取り組みが大きな課題―などと報告。
 「多くの人が駆けつけてくれて励みになっただけでなく、選挙の取り組み方にも新しい風を吹き込んでくれた。日常的にも、この取り組みを発展させて、都議選、参院選で政治を変える力にしたい」と呼びかけました。

実現を求める世論の可視化で
 センター長の吉良さんは、15日に日本共産党が開いた都道府県委員長会議の内容も交えながら、選挙結果と、選挙後の国会情勢について語り、「自力の低下で共産党全体の活動量が落ちているなかで、その克服とともに、大量宣伝や、SNS発信など、日常から取り組む必要がある。そこに弱さがあった」などと述べました。
 そのうえで、国会の状況について、「与党が過半数を割り、国会審議の日程一つとっても、野党側の意見を取り入れないと決められない状況になっている」と指摘。「選択的夫婦別姓や教育無償化などは、総選挙では、議員の多数派が実現を掲げた。それらを前に進めることができれば、一票の力が政治を変え、政治を動かしたという体験となり、多くの人の次の投票行動も変えていく。世論の多数が実現を求めているんだと可視化していくことが大切で、みんなで行動していきたい」と述べました。

交流通じて具体的提案も
 後半は、3つのグループに分かれて討論し、選挙の感想や、今後の改善点などを交流しました。
 「ボランティアの受け入れ方など、普段は投票しているだけという人たちと、党員の人たちの間をどうつなげていくかが大切」(小選挙区東京13区で活動した女性)、「共産党アレルギーをどう変えていくか、市民と継続的に考え取り組む体制を作ってほしい」(武蔵野市の男性)など、さまざまな提言が出されました。
 「各地域にも、ボランティアに行きやすい拠点をもっとつくりたい」「ボランティアに来られない人からもメッセージを集めて、街頭で紹介してはどうか」「ビラ配りの上手い人のコツを学ぶ会を開いてほしい」などの具体的提案も多く出されました。
 各テーブルを回り、話を聞いた吉良さんは、「本当に多様な人たちが応援してくれたことを改めて実感した。来年夏の参院選は、私が候補者となる。ぜひたくさんの意見を寄せてもらいながら、みなさんと力を合わせて、よりよい政治を作っていきたい」と語りました。

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