世界レベルのアセス条例に 大山都議 森と空、歴史的景観守れ

 各決では日本共産党は大山とも子都議(新宿区選出)が質疑(持ち時間35分)。神宮外苑再開発で樹木の移植・伐採に着手したことについて、「都民や専門家の理解と共感は全く得られていない」と批判。政治資金パーティー券の購入を巡って知事と開発事業者との癒着とも言える関係をただすとともに、事業者の計画を追認するだけとなっている環境影響評価(アセスメント)手続きの条例改正を小池知事に迫りました。

 昨年の政治資金パーティーで再開発事業者の三井不動産にパーティー券を買ってもらったのかとの質問に、小池知事は「法に基づき適切に対応し、政治資金収支報告書に掲載している」と答えただけで、否定はできませんでした。一方、事業者の三井不動産は今年9月の住民説明会で参加者からの質問に「政党、政治家のパーティー券を適切に購入している」と、事実上認めています。
 大山都議は「事業者との癒着とも言うべき関係を改めない限り、都民の声に正面から向き合うことはできない」と批判しました。
 都の求めに事業者が9月30日に提出した再開発計画の「見直し案」について、専門家からの「科学的根拠に欠ける」との指摘を挙げ、「環境影響評価条例の理念を体現していると胸をはれる状況ではない」とし、再アセスを求めました。須藤栄環境局長は「環境に著しい影響を及ぼす恐れがあると認められず、審議会で適切だったと確認されている」と強弁しました。

再開発アセスは世界主流の対極
 大山都議は日本イコモス国内委員会が指摘していた4列のイチョウ並木の衰退を、2年も経って事業者が認めたことに触れ、外部専門家が意見を述べる道が閉ざされ、評価書に誤りがあっても是正する手続きがないことなどの問題点を列挙。「早期の段階から複数の代替案が示され、別の選択肢を選べ、簡易のアセスを積み重ね情報公開と市民とのコミュニケーションを深めるというやり方が、世界のアセスの主流で外苑再開発は対極にある」として、「条例を世界レベルに引き上げるために直ちに改正を」と提起。神宮外苑の森と空、歴史的景観を守るために全力を上げると表明しました。
 大山都議は、70歳以上の都民が都営交通や都内路線バスで利用できるシルバーパスについて、所得制限をなくし、一律1000円にするなど負担軽減を提案しました。

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