リニア工事 酸素濃度4%の気泡 国は危険認識を

共産党が国交省に 地下室なら「即死レベル」

リニア工事現場周辺の事象について国土交通省の担当者に聞く(左から)白石、山添、谷川の各氏ら=2日、国会内

 リニア中央新幹線の第1首都圏トンネル掘削工事が行われている東京都品川区や町田市で同工事の影響とみられる事象が確認された問題について日本共産党は2日、国会内で国土交通省鉄道局の担当者にヒアリングを行いました。

 山添拓政策委員長・参院議員、白石たみお都議、谷川智行・党政策委員会副委員長、品川区や町田市の党議員が出席。東京や神奈川でリニアの問題に取り組む住民らも同席しました。

 品川区内を流れる目黒川で酸素濃度4%の気泡が発生している問題について、国交省の担当者は「今のところ(工事との)明確な因果関係が確認されていない」と説明しました。

 目黒川の気泡は施工業者が調査掘進中の8月に確認しましたが、その後もシールドマシン(掘削機)による作業を続けました。

 山添氏は「気泡が確認された時点で、なぜ工事を止めなかったのか」と指摘。白石氏は「酸素濃度4%の空気は、地下室などで吸い込めば即死するレベルだ。国交省は、人の命に関わる問題という認識を持つべきだ」と強調しました。

 国交省の担当者は、町田市内の民家の庭に水や気泡が噴出した問題でも「JR東海が事業主として責任をもって調査をする」と民間まかせの姿勢を示しました。

 「リニアから住環境を守る田園調布住民の会」の三木一彦代表は「再発防止策を確立し、住民が納得するまで本掘進を始めさせないでほしい」と要望しました。

(「しんぶん赤旗」2024年12月3日付より)

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