東京 山添氏ら「工事中止を」
地下40メートル以深の大深度地下を掘るリニア中央新幹線の調査掘進が行われている東京都町田市の民家の敷地から気泡と水が噴出した問題に関し、日本共産党の山添拓参院議員、町田市議団、品川区議団と地域住民は25日、国交省から聞き取りを行いました。JR東海が、工事が原因と認めながら一部掘進を行ったことや、北品川工区で調査掘進から本格的な掘進に移行することについても国交省をただしました。
町田市の工区でJR東海は、気泡などの噴出で停止していた掘進工事を「保全掘進」と称して24日から短区間行い、1月以降に調査掘進を再開するとしています。住民は被害を受けた民家の地権者の了承もなく掘進したことを厳しく批判。国交省の担当者は「事前に地権者に話しに行ったと聞いている」としましたが、住民は「地権者が掘進の条件に求めた合意書の取り交わしはなく、了承されていない」と強調しました。
北品川工区では調査掘進中にルート上の目黒川で8月から気泡が噴出しています。JRは河川管理者(品川区)と相談し調査しているとし、17日からの住民向け説明会では「掘進との明確な関係性は見られない」と説明。本格的な掘進を来年度に開始するとしています。品川区議団は、目黒川の気泡について、JRの説明会後に区が文書で原因究明を求めたと指摘。JRに対し、工事との関連について徹底調査するよう求めました。
山添氏はJRの対応の詳細な説明と資料提出を要求。大深度地下での工事の破たんを示し、中止を求めました。
(「しんぶん赤旗」2024年12月28日付より)