力合わせ市民の願いに応える 日野市(定数2)清水とし子

 2025年の今夏、首都東京の今後を大きく左右する都議会議員選挙が行われます。日本共産党は都民の声が届く希望ある東京都政に変えようと、現有19議席の絶対確保と議席増を目指します。現職の都議予定候補に実績と抱負を聞きます。第一回は日野市(定数2)選出の清水とし子都議(62)です(順不同、随時掲載)。

都議選2025 希望の都政に
 前回(2021年)の都議選は、日野市の元副市長による土地区画整理事業を巡る汚職事件が大問題となり、クリーンな市政への転換を求める市民運動の大きなうねりの中で行われました。
 疑惑解明を求める日野市民の思いが、定数2を3人が争う大激戦で、私を押し上げてくれたのです。この市民の思いに応えることが私の「最大の使命」との思いで、この3年半、機会あるごとにこの問題を取り上げてきました。
 元副市長の不正は、違法な報酬だけで2億円以上に上ります。汚職事件の舞台となったこの事業は組合施行で、都は監督権者でした。当選後、本会議一般質問で、監督・指導権限を持つ都が、元副市長の違法な兼業などの不正に気付く機会があったのに、それを見逃してきた都の責任をただしました。
 都は「書類上明白な法令違反は認められなかった」と答弁しましたが、書類そのものに違法な兼業の実態が記されていたのです。副市長ら不正に関わった人たちの有罪は確定しましたが、都の責任を明らかにすることなしに全容解明も再発防止もあり得ません。

原点は医療無料化
 私の政治家としての原点は、子どもの医療費無料化です。娘が2歳の時にアレルギー性のぜん息だと診断されました。病院通いで出費がかさみました。
 当時日野市はゼロ歳児は医療費が無料でしたが、他県には医療費無料制度があることを知り、「東京でも」と新日本婦人の会の人たちと都と交渉しました。しかし都は動いてくれませんでした。運動が必要でした。都内各地で署名活動が広がり、区市町村で請願が次々と採択されました。1994年に3歳未満児の医療費無料化が、ついに実現しました。
 信頼できる共産党の議員と出会い、声を上げれば政治は動くことを体験した私は、共産党に入りました。29歳の時でした。後に市議会議員への要請があり、「政治の大もとを変えよう」と決意したのです。
 日野市議になって5期18年、医療費無料化の拡充を市民のみなさんと求め続け、一昨年(2023年)4月から高校生までに拡充させることができました。多摩地域の一部市町村に残る所得制限と一部負担金(通院1回200円)をなくせば、念願だった完全無償化が実現できます。
 小池知事は今年10月から所得制限を撤廃する方向で市町村と協議すると表明しました。あと一歩です。都に補助拡充を強く求めていきます。

都の支援あれば
 日野市民が困っている問題の多くが、都政とつながっていることを実感した3年半でもありました。都の財政的な支援があれば解決する問題はたくさんあるのです。
 例えば台風の時に都が管理する下水処理場が受け入れる水量を制限することで、近くのマンホールから汚水が噴き出す問題。住民がとても困っています。
 対策には大きな財源が必要ですが、都の負担は2・5%だと分かりました。都の補助の抜本引き上げを求め、翌年度(23年度)から下水道管の浸水・震災対策に取り組む市町村への半額補助が実現しました。
 新型コロナの教訓から次のパンデミックに備えるなら、日野にあった都の保健所の復活は不可欠です。市内路線バスの相次ぐ休廃止から市民生活を守るには、運転士確保や、ミニバス(コミュニティバス)など公共交通機関の拡充が必要です。
 日野市では地場野菜を使った安全でおいしい学校給食が有名です。実は私の趣味も野菜づくりで、借りている農地の地主の農家さんをはじめ、農業に熱意ある方が多くいますが、都市農業を守るには相続問題など課題がたくさんあります。
 どれも都の支援があれば、大きく前進するものです。しかし小池都政は「財界ファースト」で、都民の暮らしに無関心です。市民の暮らしを守り、より良くするには小池都政を転換するしかありませんが、与党の都民ファーストや公明党、自民党にはできません。日野選出の自民・都民ファの都議は、元副市長の汚職問題には触れずじまいです。
 日野市では都議選の直前に市長選があります。希望ある政治に変えるために、市民と野党の共闘の流れをさらに強くして、続く都議選で必ず再選を果たす決意です。

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