都議会自民、中抜き指示

不記載事件 共産党都議団が文書入手

 東京都議会の自民党会派の「都議会自民党」が政治資金パーティーの収入を政治資金収支報告書に記載していなかった事件を巡り、同会派の内部文書を日本共産党都議団が入手し22日、公表しました。これによると同会派は、2019年12月のパーティーで所属議員1人当たり200万円分のパーティー券を配布しながら、100万円分しか納めなくてよいと指示していました。

日本共産党伽段が公表した都議会自民党の政治資金パーティーに関する内部文書(しんぶん赤旗提供)

 共産党都議団が記者会見で公表したのは、都議会自民党の内部文書「“飛躍のつどい”について(10月21日総会時幹事長説明)」。19年12月23日に新宿区で開かれ、総額6246万円を集めたパーティー「都議会自民党飛躍のつどい」についての文書です。

 これによると、現職都議に1人当たりパーティー券(額面2万円)100枚を配布し、うち50枚分(100万円)を同年11月29日までに持参するよう要請。100枚以上売った場合の追加分についても「会費の半分を納入していただきます」とし、残り半分の“中抜き”を認める記述となっていました。

 共産党都議団の白石たみお政策調査会長は「自民党は会見で『ずさんな管理』と言ったが、パーティー券を100枚売っても、納入は中抜きして50枚分とするなど、裏金づくりの方針が組織的に徹底されていた証拠で、極めて悪質だ。(収支報告書の)修正で済む問題ではない」と厳しく批判。都議会自民党が政治団体としては解散の意向を示していることについても、「いつから裏金の運用が始まり、誰がいくら(裏金を)つくり、どこに保管し、何に使ったのか、全て明らかにすべきだ」と指摘しました。

 不記載問題は「しんぶん赤旗」日曜版(23年11月26日号)が特報し、神戸学院大学の上脇博之教授が刑事告発していました。

(しんぶん赤旗2025年1月23日付より)

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