自民党政治の大問題 切り込む党は─東京・板橋 田村氏訴え
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日本共産党の田村智子委員長は2日、東京都板橋区の高島平団地で対話演説会に参加しました。田村氏は、中盤国会の情勢・争点について報告し、竹内愛都議候補(板橋区、新人)と、国政や都政の課題について聴衆からの質問に答え、夏の東京都議選、参院選での共産党勝利にむけ大勢の市民に支持を訴えました。
田村氏は、衆院審議を通じ高校無償化など単独の課題等で予算案に賛成する野党が現れているが、「自民党の政治は少しの修正ですむものではない」と述べ、「総選挙で与党過半数割れに追い込んだ。今度は、自民党政治を終わらせることが野党の役割だ」と指摘しました。
予算委員会質問で示した資料を掲げた田村氏が「どの税金を減税することが必要だと思いますか」と問いかけると、聴衆から「消費税だ」という声が次々とあがりました。消費税の負担の重さが、所得の高い人により多くの負担という税の累進性を失わせていることも指摘し、「やるべきは税金で所得の再分配をすること」「消費税の廃止をめざし、ただちに減税を」と訴えました。
田村氏はまた、文教費や社会保障が抑制される一方で、3年間で3・3兆円も膨張した大軍拡について「追及しているのは日本共産党だけ」と語り、「都議選と参院選で共産党を伸ばしていただくことが、自民党政治の大問題に切り込み暮らし優先の政治に切り替えるための一番、確かな道です」と強調しました。
竹内候補は、高校生までの医療費無料化にむけ、自民、公明などが反対するなか住民とともに「血のにじむような思い」で取り組んだ板橋区議時代の経験を話し、シルバーパスの一律1000円など、「みなさんの願いを今度は都政で実現できるよう全力をあげます」と語りました。
対話コーナーでは、「年金生活で医療にお金がかかるのは厳しい。医療費を下げてほしい」との要望が出されました。田村氏は、自民、公明、維新の3党合意で医療費4兆円規模の削減が盛り込まれたことを、「命を削るものだ」と怒りを込めて批判。維新が求める高齢者3割負担にも言及し、「現役世代の3割が重すぎる」「医療への公的なお金はGDP(国内総生産)比でアメリカよりも低い。軍事費を毎年1兆円も増やし社会保障は抑え込む逆立ちした政治を変えれば、医療費の負担を減らすことができる。現役世代、高齢者ともに負担を減らそう」と展望を語りました。
東京の防災対策について質問が出され、田村氏は、タワーマンションなど超高層ビル建設が進む一方で、「首都直下地震が起きた場合の対策や検証がまともにされているとは思えない」と批判。既存の建物の耐震化や老朽化対策とともに「大手開発業者いいなりの都市開発はいったん、立ち止まることをもとめていく」と語りました。竹内氏は、高島平で進むURの高層マンション建て替え計画について、家賃が高額になり住民が追い出されかねないとして、「住民が住み続けられる町づくりが必要です」と強調しました。
(「しんぶん赤旗」2025年3月3日付より)