都議会 マンション高層化で福手氏

日本共産党の福手ゆう子東京都議は13日の都議会予算特別委員会で、マンションの高層化で学校など周辺の環境が悪化する問題を取り上げ、「子どもたちから心配や不安の声が上がっている。都こども基本条例に基づき、子どもの最善の利益を守れ」と求めました。
文京区では、公開空地の確保と引き換えに容積率など建築規制を大幅緩和する都の「総合設計制度」を活用し、8階建てマンションを20階建て(高さ70メートル)に建て替える計画が起きています。都は2015年度以降の10年間で、同制度の申請を69件許可しています。
福手氏はマンション高層化で、隣接する桜蔭中学・高校では教室にほとんど日が当たらなくなり、教室が盗撮される恐れもあるとして、学校関係者や地元住民らが計画見直しを求める署名に取り組んでいると紹介。この10年間に同制度の申請が不許可になった事案があるかただしました。
谷崎馨一都技監は「許可されなかった案件はない」と答弁。福手氏は「許可制度として機能していない。隣接する学校に被害を及ぼす計画は、市街地環境の整備改善とは言えない」と指摘しました。
都こども基本条例で子どもの意見表明権を明記していることに触れ「大人にはそれに答える責任がある」と強調。子どもたちの「ずっと日が差さなくなるのは悲しい」「のぞき見、盗撮の可能性はとても怖い」という声を示し、「子どもの声も聞かず、子どもや学校に危険が及ぶ計画を進めるべきではない」と求めました。
(「しんぶん赤旗」2025年3月16日付)