都議選・参院選勝利へ 首都・東京から一大飛躍を

東京決起集会 志位議長が訴え

全都党と後援会の決起集会で団結ガンバロウをする参加者=17日、党本部

 日本共産党東京都委員会は17日、都議選・参院選の必勝に向けた「全都党と後援会の決起集会」を党本部で開きました。志位和夫議長が、幹部会決議(11日)をもとに政治戦をたたかううえでの要の問題を語り、「今年の政治戦は、12年に1度の都議選・参院選の連続選挙となります。首都・東京のたたかいは、文字通り、日本共産党全体の命運がかかったたたかいです。東京の勝利なくして全国の勝利なし。これが今年の政治戦です。幹部会の方針を、首都・東京でこそ生かしていただき、勝利に向けた一大飛躍を力をあわせてつくりだしましょう」と訴えました。

 田辺良彦都委員長が幹部会決議の徹底や臨戦態勢確立など行動提起を行い、吉良よし子参院議員、竹内愛都議候補(板橋区)、牧野けんじ江戸川区議、大山とも子都議団長、篠原重信・北多摩北部地区委員長らが決意を表明。田村智子委員長も駆けつけ、団結がんばろうで決意を固め合いました。

情勢の「おもしろさ」攻勢的につかんで

 志位氏は、いま何よりも大切なことは情勢の「おもしろさ」を攻勢的につかむことだとして、国政の問題、世界の問題、都政の問題の三つの角度から情勢論を語りました。

 国政の問題―。志位氏は、幹部会決議が「自民党の“延命戦略”は早くも破綻があらわになりつつある」とズバリ述べたが、「この間、“延命戦略”の破綻の象徴的出来事が二つ立て続けに起こった」として、高額療養費の上限引き上げが「凍結」に追い込まれたこと、石破茂首相の商品券配布問題が明るみに出たことをあげ、「高額療養費、商品券配布―自民党の“延命戦略”はいまや吹っ飛びました」「もはや首相の資格はありません。徹底究明、責任追及の声を広げ、内閣総辞職へと追い詰めていきましょう」と訴えました。

 日本共産党のたたかいについて、「二つの基本姿勢」―国民の要求実現のために頑張る、自民党政治の「米国言いなり」「財界中心」という「二つのゆがみ」に正面から切り込む―を堅持して奮闘し、「日本共産党ならではの『鮮烈な先駆性』を発揮しています」と強調。評判を呼んでいる国会論戦で使ったパネルを示しながら、大軍拡でも、消費税でも、問題の本質をつく論戦を展開してきた党の姿を詳しく語り、「この内容を広く国民に伝え切れば、必ず勝機をつかむことはできます。ここに確信をもって、頑張りぬこう」と呼びかけました。

 世界の問題―。志位氏は、国連憲章と国際法を公然と投げ捨てているトランプ政権について、幹部会決議が「アメリカ帝国主義の“落日”が始まった」とズバリ踏み込んだ規定を行ったことが衝撃的に受け止められていると強調。「いかに帝国主義であっても、世界を支配するには、それなりの『道義的』な力が必要です。道義的な力を失った帝国は没落する。『“落日”が始まった』と述べたのは、そういう意味です。これは科学の力で世界をとらえる綱領を持つ日本共産党でなくては言えない批判です」と語りました。

 そのうえで、志位氏は、「トランプ氏の『米国第一』の矛先は、同盟国にも容赦なく向けられている。『法の支配』をかなぐり捨て、“落日”の道を進むトランプの米国と『日米同盟絶対』で心中するつもりか。日本の進路が厳しく問われます。対米従属を打破する綱領をもつ日本共産党の頑張りどころの情勢です」と訴えました。

都議選どうたたかう

 都政の問題―。志位氏は、今度の都議選は自民・公明・都民ファとの対決に加え、これまで都政に足場をもたなかった政治勢力も乱立する激しいたたかいになっていると指摘したうえで、次の諸点を強調しました。

 ――第一は、「こんなにたたかいやすい、たたかいがいのある選挙はない」ということです。志位氏は、「1993年の都議選いらい、書記局長、委員長として都議選を8回たたかってきましたが、その全体を振り返って、今回の都議選ほどたたかいやすい選挙はない。これが私の強い実感です」と語りました。

 ――第二は、日本共産党都議団の実績がこれほど豊かに語れる選挙は、かつてないということです。志位氏は、▽都が支援を開始し都内すべての自治体で学校給食無償化が実現▽シルバーパス4割値下げ▽補聴器購入の補助制度の充実▽「痴漢ゼロの東京」が都政・国政の重要課題に▽理不尽な校則の見直しが進む▽認可保育所の増加と保育無償化―など党都議団の豊かな実績をあげ、「他党と比較しても、圧倒的な優位にたっています」と強調。これらの実績の多くは、自民・公明・都民ファの妨害を都民との共同ではねのけて勝ち取ったものであり、「こんな豊かな実績を背景に、政策を語れる党は、日本共産党をおいてほかにありません」と強調しました。

 ――第三に、これほど豊かな成果をあげられたのは、2013年、17年、21年と3回連続で都議選に勝利し、野党第1党の力をもってきたからだということです。志位氏は、どの実績も一朝一夕に実現したものではなく、野党第1党の力を生かしての奮闘を続けてきたことが、豊かに花開いたのがこの4年間だと述べました。

 党都議団が、野党第1党として、都民要求実現のために他の野党を結集する要の役割を果たし都政を動かしてきたこと、長い間続いてきた日本共産党以外の「オール与党」体制をついに打ち破り、都議会の様相を変えたと述べ、「何としても4回連続勝利をかちとり、野党第1党の議席を守り、さらに増やすために全力をあげましょう」と呼びかけました。

 ――第四は、日本共産党が都委員会の「政策アピール」(2月6日)と、田村智子委員長の演説での「四つの改革提案」(2月8日)という形で、政策的訴えの基本をすでに確立していることです。志位氏は、「こんなに早い段階から政策的訴えの基本が定まった選挙もこれまでにありません」と強調。「四つの改革提案」は対話を通じて「さらに都民要求にマッチしたものにブラッシュアップしていきたい」と述べました。

 志位氏は、第一の提案―「物価高の今こそ『暮らし第一』の都政に変えよう」について、都常任委員会が「物価高騰から都民生活を守る緊急要求」という形で整理してさらに語りやすくする努力を進めていると紹介し、「ここでの党の光らせどころは、確かな財源の裏付けをもった提案だということです。党都議団は、毎年の予算議会に、予算案全体の歳入と歳出の両面にわたる組み替えを提案しています。こうした予算組み替えを毎年提案している党は、日本共産党だけです」と述べました。

 第二の提案―「『財界ファースト』の大型開発でなく、都民の声が生き、住み続けられる東京に変えよう」については、住宅費の高騰が都議選の熱い焦点となっていると強調。「財界ファースト」の「稼ぐ東京」路線こそが高騰の原因であり、「ここに規制のメスを入れる根本的な解決の道筋を示せるのは、日本共産党をおいてほかにない」と述べました。

 その上で「抜群の実績、それに裏付けられた抜群の政策、そして個性あふれ、実力も魅力も抜群の候補者を持っていること―『こんなにたたかいやすい、やりがいのある選挙』はありません。ここに深い確信をもって、選挙戦を楽しく、元気いっぱいたたかいぬき、必ず勝利をつかみとりましょう」と訴えました。

要求対話と党勢拡大

 次に志位氏は、具体的な活動に話を進め、要求対話、党勢拡大の2点について語りました。

 志位氏は、要求対話・要求アンケートの取り組みについて、新しい方々に党の声を届け選挙勝利と党づくりを一体的に進める「戦略的大方針」として、「首都東京でこそ全国の先陣を切って大飛躍させてほしい」と訴え。その上で、4月末までの「大運動」の東京での目標―要求対話100万人をやりぬいたら、「選挙でも党づくりでも新しい大展望が開かれることは間違いありません」と述べ、「戦略的大方針」の東京での大成功を呼びかけました。

 党勢拡大について志位氏は、「やればできる」ことをみんなの確信にすることが大切だとして、東京都の「大運動」目標の党員800人、若い世代・真ん中世代500人を「必ずやりぬきたい」と強調。「『党をつくってその力で選挙に勝つ』――選挙の鉄則を実践して勝利をつかみましょう」と呼びかけました。

都議選と参院選「比例を軸に」―一体的に相乗的に

 最後に志位氏は、「都議選と参院選を、『比例を軸』に――日本共産党自身の支持を広げることを共通の『軸』にして、一体的、相乗的に取り組む」ことを訴え。「『比例を軸』に『東京は一つ・全国は一つ』で、比例5人全員必勝、吉良よし子議員3選のために、全東京が燃えに燃える状況をつくりだし、そのことと一体に都議選必勝に取り組んでこそ、連続勝利は現実のものになります」と力説しました。

(「しんぶん赤旗」2025年3月18日付より)

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