山添氏、新司令部発足を追及 参院委

日本共産党の山添拓議員は24日の参院外交防衛委員会で、同日発足の陸海空自衛隊を平時から有事まで一元的に指揮する「統合作戦司令部」の本質は、日米が「統合」し、自衛隊が米軍指揮下に組み込まれる体制づくりだと追及しました。
同司令部新設の目的の一つとして違憲の敵基地攻撃能力の一元的な指揮が指摘されています。中谷元・防衛相は、統合で同盟国などの司令部と情報共有・作戦協力が一元的にできるようになり、「反撃能力(敵基地攻撃能力)を活用し、作戦指揮を行う」と認めました。
山添氏は、米軍は再編に伴い新設する統合軍司令部の候補地として、東京都港区六本木の米軍赤坂プレスセンターを検討しており、日本政府関係者も都心移転を歓迎したとの報道に言及。港区と同区議会が、ヘリ着陸帯が置かれている同基地の早期撤去を求め防衛相に要望書を提出したと指摘し、「撤去が求められている場所だと米側に伝えているか」とただしました。中谷防衛相は「場所が決まった際には丁寧に説明する」と述べるのみでした。山添氏は「決まってからでは遅い」と批判し、区の撤去要望を米側に伝えるよう要求しました。
コルビー米国防次官候補が4日の上院公聴会で、米韓同盟における有事の指揮権は在韓米軍司令官が務めている実態を念頭に、単一の指揮官の下で運用する米韓同盟のように日米同盟も「統合の一つのモデルに向かう必要がある」と主張したことに言及。違憲として政府が一貫して否定してきた、自衛隊が外国の指揮下に入ることを米側が示しているとして認識をただすと、中谷防衛相は「自衛隊、米軍はそれぞれ独立した指揮系統に従って行動している」との従来の答弁を繰り返しました。
山添氏は、トランプ政権を批判せず、認識の違いを指摘もしないなど「唯々諾々(いいだくだく)と要求に従う日米同盟絶対の政治はいいかげんにやめるべきだ」と求めました。
(「しんぶん赤旗」2025年3月25日付)