全学生に学費無償化を

参院本会議 大学修学支援法改定案 吉良氏が強調

質問する吉良よし子議員=26日、参院本会議(しんぶん赤旗提供)

 3人以上の子どもを扶養している世帯を対象に、大学の授業料などを減免する大学修学支援法改定案が26日、参院本会議で審議入りしました。日本共産党の吉良よし子議員は、学生の学ぶ権利を阻害する高すぎる学費の無償化こそ最大の修学支援だと強調しました。

 改定案は、支援対象を子どもを3人以上扶養する世帯に限定し、扶養する子どもの数が2人以下になった途端、在学中であっても支援が打ち切られます。吉良氏は、3人産まなければ支援しないなど理不尽な線引きはやめるべきだと追及。「家庭の扶養状況や課税額の変化で支援が停止されることは不合理だ」と強調し、学生が求めているのは高すぎる学費の値下げ、無償化だと主張しました。

 阿部俊子文部科学相は「財源が限られている中、効果を見定めながら検討していく」と述べるにとどめました。
また、政府は改定案の施行に合わせ、修学支援新制度で学生個人に課される取得単位状況、授業の出席率などの成績要件を厳格化するとしています。吉良氏は「支援を受けていても生活費が足らずアルバイトをせざるを得ない。学業要件が満たなければさらにバイトの負担が増える立場に追い込まれる」との学生の訴えを紹介。「成績要件は今すぐ撤廃するべきだ」と主張しました。

 吉良氏は、学費値上げの背景に大学の経営難があるとして、国からの支援を求める学生たちの声を示し、大学への基盤的経費を増額するよう要求。学費や修学支援のあり方は、当事者である学生の声を聞くよう求めました。

(「しんぶん赤旗」2025年3月27日付)

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