2025年第1回定例会を終えて

党都議団和泉幹事長の談話

 日本共産党東京都議団の和泉なおみ幹事長は28日、都議会第1回定例会の閉会にあたり談話を発表しました。要旨を紹介します。

 都議選直前の予算議会が終わりました。共産党都議団は都議会野党第1党として都政を厳しくチェックするとともに、都民の願いに応える具体的提案を行い、実現のために19人の都議が都民の運動と力を合わせて取り組みました。

 物価高騰から都民の暮らしをどう守り、地域経済を立て直すのかが今定例会の最大の焦点でした。都は1974年に緊急生活防衛条例を制定し、物価局を設置して狂乱物価対策に総力を挙げた歴史があります。こうした自治体本来の姿勢に学ぶことが必要です。

 自民党、公明党、都民ファーストの会が支える小池都政の予算案は、都民の運動と共産党都議団の論戦で切り開いた貴重な前進があるものの、物価高騰対策はわずかで、高過ぎる家賃・住宅費や国民健康保険料(税)の負担軽減はなく、商店街振興予算は9年連続増やさないなど暮らしに冷たいものです。

 一方で、再開発や大型道路建設など「財界ファースト」事業に巨額の予算がついています。東京都にないのはお金ではなく、暮らしを守り、貧困と格差を是正する姿勢です。一般会計予算案には7会派41人が反対しました。

 共産党都議団は、予算の6・6%を組み替えるだけで暮らしを守り都民の権利を保障し、切実な要求を前に進め、145項目が実現できることを示しました。

 都の誘導策により各地で進む「財界ファースト」の再開発が土地の価格を引き上げ、住宅費や家賃の異常な高騰を招いています。共産党都議団は月1万円の緊急家賃補助、所得に応じた家賃で住める住宅を供給し、再開発を規制します。

 神宮外苑は樹木が伐採され、多くの人が胸を痛めています。引き続き都民運動と連携して外苑を守る取り組みを進めます。

 都民の批判が広がる巨大噴水整備に26億円もの予算を計上し、海水から水道水への変更など事業費がさらに膨らむ事態です。共産党都議団は巨大噴水、カジノ誘致、都庁を照らすプロジェクションマッピングの中止を求めます。

 欠陥だらけの英語スピーキングテストは、再試験対象者が255人と一昨年度の10倍に増えました。中止するしかありません。

 共産党都議団は▽国際基準に準拠した災害避難所対策▽商店街の支援▽農地の確保▽障害児施設運営費補助の改善―など都政を前に動かします。

 都が幹部職員の天下りの裏管理リストを作成していることを、わが党は明らかにしました。天下りポストに都議会自民党政調会が入っていました。幹部職員の都議会会派への天下りは禁止するよう求めました。

 今年は東京大空襲80年、被爆80年、戦後80年です。30年前に都議会全会派も賛成した「都民平和アピール」にふさわしい平和の取り組み、平和祈念館の建設に踏み出すことを求めました。

 都議選まで2カ月余。都議会野党第1党として論戦をリードし共同を広げ、都民要求を前に進めてきました。引き続き19議席の力を発揮し奮闘する決意です。

(「しんぶん赤旗」2025年3月30日付より)


談話の全文はこちらから(都議団ホームページへ)

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