都議になる前は、大田区の民間病院で20年間、看護師として働きました。そこでは医療や看護だけでなく、民医連の理念である「患者と共にたたかう」ことを学びました。
病院のある地域には町工場がたくさんありましたが、休むと仕事が来なくなるからと言って、体調が悪くても我慢して働き、悪化してから受診する方が多くいらっしゃいました。また、治療をして退院できても、経済的な理由から療養もままならず、バランスの良い食事もとれないため、再入院する方が後を絶ちませんでした。
病院や組合での学習から、こうした患者さんの実態は自己責任なんかではなく、政治がきちんと責任を果たしていないことが根本問題だと学びました。労働組合の役員としても活動してきましたが、患者を守るためには、職員の処遇改善だけでは不十分で、自己責任を押しつける政治を変えなければならないと痛感しました。
そのためには、地域や患者さんと一緒にたたかう必要があるし、たたかうことができる。「患者と共にたたかう」は、政治家としての私の原点になりました。

生きた看護師経験
厚生委員3年目のとき、新型コロナパンデミックが起きました。病院や労働組合の仲間たち、医師の谷川智行さん(共産党衆院東京4区候補)から次々実態が寄せられ、現場の声も聞きました。声と実態、科学的な根拠を示して小池百合子知事との論戦に臨み、感染症対策の強化を繰り返し迫りました。
東京五輪の開催問題があり、検査が抑制されるなか、検査体制の拡充はじめ多くの成果につなげることができました。医療現場で働いていたことが役立ち、都民の命を守る先頭に立てたという、やり甲斐を感じた時でした。
都立病院は直営に
いま強く感じているのは、医療や介護の現場で、患者や利用者に寄り添う余裕が政治によって奪われていることです。独立行政法人化が強行された都立病院では、医師・看護師不足が深刻化しています。休止・閉鎖する病棟が増え、病床も減っています。
都立小児総合医療センターの児童・思春期精神科では、受診を望む子どもが増えているのに、新規外来患者数が10年の開設時から半減しています。都民の命に責任を持つため、都直営に戻すべきです
診療報酬が低すぎることや物価高騰、コロナ患者対応などの影響で、都内民間病院の半数が赤字に陥っています。私は医療団体とともに、都独自で財政支援するよう繰り返し求めてきました。都が新年度予算案で民間病院などへの321億円の財政支援に踏み出したことは重要です。
ものづくり支える
私が生まれ育った大田区には、ものづくりを支えてきた町工場と商店街が多くあります。地域を回ると、ものづくりへのこだわりや商売を続ける思いが聞けて、とても嬉しくなります。
一人一人の生き方にも触れることができて勉強にもなりますし、政策にもつながります。2月の本会議では、汎用旋盤を使いこなして手作業で繊細な金属加工ができる技術の継承と、人材育成への支援を提案しました。
バレーが楽しみ
小学校のPTAバレー部で、プレーするのが楽しみになっています。子どもが卒業するまで残り2年、一緒にプレーするメンバーは宝物です。
バレーは中学から30年以上続けています。もともと体を動かすのが大好きで、看護師時代はマラソンやトライアスロンをやっていました。夜勤の前後に練習し、大会にも参加しました。
片付けに関して潔癖症だったのが、子どもを3人育てるようになって、家の中が散らかっても気にしないようになりました。
子どもたちには元気にすくすく育ってほしい。そのためには、大人も子どもも「助けて」と言える、包摂的な社会を作りたいと思っています。政治については「潔癖症」を貫く日本共産党が伸びてこそ、クリーンで希望ある政治が実現できます。何としても勝ち抜く決意です。