自民裏金19都議招致案否決

都議会検討委 自ファ公が反対

 東京都議会の政治倫理条例検討委員会は9日、都議会自民党の政治資金パーティーを巡る裏金問題で、政治資金収支報告書に不記載だった2019年と22年のパーティー開催時に同党幹事長を務めていた鈴木章浩、小宮安里両都議の参考人招致を自民党、都民ファーストの会、公明党の多数で決めました。

日本共産党東京都議会議員団のX投稿より。記者会見の動画はこちら(都議団YouTubeチャンネル)でご覧いただけます。

 日本共産党、立憲民主党、ミライ会議が共同提出していた、当事者の都議19人らを招致する案は自民、都ファ、公明の反対で否決されました。

 共産党の白石たみお都議は「自民党は裏金をどこに保管し、何に使ったのか共産党都議団の公開質問状にも何一つ答えていない。(自民など3会派の案は)鈴木、小宮両氏の招致だけでお茶を濁すものだ。刑事告発されている都議もおり、うやむやにせず招致すべきだ」と主張。大山とも子都議は「事実解明がなければ実のある政治倫理条例はできない。2人の招致で終わりにしてはならない」と述べました。

 立民も「このままでは全容解明を放棄することになる。必要なら(全当事者への)文書での質問も含めて行うべきだ」、ミライも「2人の招致だけでは全容解明にならない」と指摘しました。

 自民党は「しんぶん赤旗」日曜版や共産党都議団の指摘に全く答えていないことに頬かぶりして「怪文書の類いに賛同することはできない」と居直りました。

 採決に先立ち、元東京地検検事の郷原信郎弁護士が参考人として出席し、「裏金をもらった議員が処罰されないのは政治資金規正法にあいた大穴。都議会でも突き詰めなければならないことは、お金が本当はどこに入り、どこに帰属したのかを明らかにすることだ」と指摘しました。

(「しんぶん赤旗」2025年4月10日付より)

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