都政動かす野党第一党の力 葛飾区(定数4)和泉なおみ都議

県立第三女子高等学校卒。社会保険労務士。現在3 期目。
2020 年1 月から共産党都議団幹事長。家族は夫と2 人
の子ども
今回の第一回定例都議会は、予算審議に加えて、都議会自民党の裏金問題という重要なテーマもあって、密度の濃い議会論戦が続きました。そのなかで、共産党が野党第一党であることの意義が存分に発揮されたと思っています。
私たちが6会派で共同提案した政治倫理審査委員会の設置提案は否決され、自民党、公明党、都民ファーストが提案した政治倫理条例検討委員会(政倫検)が設置されました。私たちは、「条例をつくるためだけの会議には絶対にしない。条例をつくるためには都議会自民党の裏金問題の実態を解明すること、それなしにはどうやって政治倫理の確立をしていくのかの議論は成り立たない」と求めてきました。
政倫検の会議の前には、毎回、立憲民主党、ミライ会議とも足並みをそろえようと、事前に打合せの会議を開き、今回の会議では何がテーマになるのか、何を勝ち取らないといけないのか、そのために野党が結束して頑張ろうと相談して臨んできました。
そのなかで、政倫検の実質的な議論は公開することや、参考人招致の実施などを勝ち取ることができました。
9日の会議で、自民、公明、都民ファーストは、二人の都議会自民党幹事長経験者だけを招致することで押し切りました。関係者全員の招致など、徹底的な実態解明を引き続き求めていきます。
共同が格段に増え
2020年以来、都議団幹事長として他会派との交渉などにあたるなかでも、3回連続、都議選で共産党が議席を増やし続けてきた意義の大きさを実感しています。
前期までは、共産党が条例提案をしても、他の会派が賛同してくれることは、なかなかありませんでした。それが、この4年間で、他会派からも賛成を得られたり、共同提案することが格段に増え、それが都政を動かすことを目の当たりにしてきました。
今回の東京都予算では、長年、求めてきたシルバーパスの料金引き下げがついに実現しました。昨年12月の第四回定例会で、私たちが提案したシルバーパスの値下げなどを求める条例案に、5会派39人が賛成したことが力になりました。
学校給食費の無償化支援もそうで、2023年の第4回定例会で、4会派が共同提案で、給食費無償化条例を提案しました。その直後の所信表明で、小池知事がそれまでの「国の責任でやること」という答弁から立場を変えて、「負担軽減策に大胆に踏み出す」と発言しました。それが、全都での給食無償化実現につながりました。
韓国語が息抜き
いま一番の楽しみは、韓国語の勉強です。
遅ればせながら韓流ドラマにはまって、字幕なしでも見られるようになりたいと勉強を始めました。昨年から、講座にも通っています。
都議としての仕事から頭を離したいとき、趣味の裁縫や、韓国語の勉強に、短時間でも没頭する時間を作っています。都議団の会議の休憩中にも、韓国語の講座の宿題をしたりしています。同じ講座の人たちからは、「息抜きが宿題?」と驚かれますが(笑)。
都議立候補にあたって葛飾区に引っ越して暮らしてきて、この街が大好きになりました。軒先が重なるように家が密集し、ご近所同士で余ったおかずを分け合うような人間関係が、いまも営まれています。
ビルが少なく、空が広いのもとても良いです。広い空の下で、「うまくいったらおかげ様、困ったときはお互い様」という、あたたかい心を持った人たちの暮らしがあります。
その葛飾にも、街と暮らしを壊す都市再開発の波が押し寄せてきています。
小池都政は、「東京の豊かさ」を勘違いしています。
株価が上がったり競争力が上がって世界一になることが、都民にとっての世界一ではありません。都民が元気になる、地域経済が元気になる、それでこそ東京が豊かになるし、地方自治体がめざすべきことです。
発想が真逆の小池都政に、猛烈な怒りが、私にはあります。都政のあり方を転換するために、全力で頑張ります。
「子ども大切にする都政に」 練馬区(定数7)とや英津子都議

大学中退。練馬区労協、区議団事務局、練馬区議を4 期
14 年務める。区議団長。 17 年7 月、都議初当選、現在
2 期。趣味は銭湯めぐり、ハイキング、ジャズ鑑賞、読書
親が自営業でしたので、子どもの頃から身近に職人の暮らしを見てきました。年金も退職金もなく、ホームレスになっていく人もいました。大学に入ると親が亡くなり差し押さえにあった友人の話も聞き、ますます格差社会の矛盾を感じました。
日本民主青年同盟で核兵器廃絶運動も取り組み、共産党に出会い入党しました。議員になってからは困っている人、弱い立場にいる人を大切にすること、声をあげ運動している人たちを絶対に裏切らないことを信条に都民の声を区議会・都議会に届けてきました。
コロナ禍からフードバンクのお手伝いをしています。失業して4日間何も食べていない人や子ども連れの母親、時には子自民党の裏金問題の実態を解明すること、それなしにはどうやって政治倫理の確立をしていくのかの議論は成り立たない」と求めてきました。
政倫検の会議の前には、毎回、立憲民主党、ミライ会議とも足並みをそろえようと、事前に打合せの会議を開き、今回の会議では何がテーマになるのか、何を勝ち取らないといけないのか、そのために野党が結束して頑張ろうと相談して臨んできました。
そのなかで、政倫検の実質的な議論は公開することや、参考人招致の実施などを勝ち取ることがどもだけで訪ねてくることもありました。病気やお金がなくてフードバンクに来られない人には、スタッフが配達もしています。
困っている人に寄り添い頑張っているフードバンクの取り組みを東京都は学び、行政として取り組んで欲しいと都議会で小池知事に迫りました。
35年越しの運動
結婚して子どもができてからは保育園で父母会を設立したり、学童クラブの職員削減反対運動で、区内で20万署名に取組み削減をストップさせるなど、練馬の保育運動に取り組みました。
少人数学級の実現を求める運動にも関わりました。それから約35年、新年度から小学校6年生が35人学級となり、やっと全学年で実現しました。中学校は1年生が先生の加配によって可能となりましたが、2、3年生は40人学級のままです。共産党都議団が繰り返し求める中で、小池知事は昨年の都知事選で「中学校でも35人学級」を公約しました。早期実現を求めていきます。
学校給食や第一子からの保育料の無償化、高校授業料無償化の所得制限撤廃などが実現しました。野党第一党として野党共闘の要の役割を発揮してきた共産党都議団の力が大きかったと実感しています。
教員増で長時間労働の解消や保育士増で保育の質の向上、朝鮮学校の補助金復活、国民健康保険料の子どもの均等割ゼロ、子育て世帯、若者や高齢者、シングル女性などへの家賃補助など、取り組みたいことがたくさんあります。
英スピは中止を
都議会では主に文教委員会に所属し、都の教育行政と向き合ってきました。22年に都が「グローバル人材育成のため」として導入した、中学校英語スピーキングテストはトラブルが多発し、公平・公正性も透明性もありません。
都立高校入試に活用し、子どもたちの一生を左右するのに、昨年は機器トラブルや試験官の不手際で255人も再試験となりました。通常の入試ではあり得ないことですが、都教委は「適切に行われた」の一点張りで謝罪も反省もありません。
都はテストを1、2年生にも拡大して6年間で210億円も税金を投入します。タブレットを相手にわずか15分間のテストです。生きた英語を身につけさせるというなら、英語の先生を増やして直接教える方がよほど効果的です。
私が事務局長を務める英スピの入試活用の中止を求める都議会議連は、都議会の約3分の1を占めています。野党共闘をさらに強め中止させるには、都議選で共産党が勝つことが何より重要です。
大好きな銭湯
小池都政のもとで進む再開発や道路計画がまちづくりや環境に深刻な影を落としています。私の地元練馬では区立大泉第二中学校が2本の都市計画道路によって分断されようとしています。練馬区議会では自民、公明、立民、れいわなど共産党とインクル、ネット以外は推進の立場で、計画を許している都の姿勢も問題です。実情に合わない道路計画は見直すべきです。
区立豊渓中学と光が丘第一中学の統廃合も進められようとしていますが、学校がなくなれば地域にとっても大きな損失です。むしろ小規模校の良さを生かした教育の推進をすべきです。
私は銭湯が大好きです。広い湯船に浸かる開放感がいいですね。区内には宮づくりの銭湯が残り立派な外観、天井や番台、レトロな雰囲気を楽しみます。銭湯は地域のコミュニティの場として、また災害時に被災者の生活を支える重要な施設です。
江戸から続く伝統文化を継承するため、共産党都議団は都の支援強化につなげる振興条例案を提案してきました。選挙が終わったら、ゆっくり銭湯めぐりをしたいです。